2019年に向けてのタイヤ規制意見書2018/01/10 01:08

来年(2019年)の関東シリーズのタイヤ規制に関する意見書を昨年末にJMRC関東ジムカーナ部会に東京ジムカーナ部会を通じて提出したことは、このコラムでも触れていましたが、具体的な内容に関しては一部の関係者以外にはあえてオープンにしませんでした。

関東部会への提出が終わり、各県部会に持ち帰って検討する段階になりましたので、広くオープンする事にしました。

誰が考えても現在のPNクラスのタイヤコストはPNクラス本来の有るべき姿からはほど遠い高コスト状態になっているので、小生も何らかの対応が必要だと思い下記の様な意見書を提出しました。


「JMRC関東ジムカーナ部会 殿

2019年度JMRC関東ジムカーナ全シリーズ共通規則に於けるタイヤ規定についての意見書

2017年12月

平素、関東におけるジムカーナ競技の発展の為に、日々ご苦労されていることに大変感謝しております。

さて、昨今のジムカーナ競技人口減少の一要因としてタイヤの早期摩耗によるランニングコストの高騰があることはジムカーナ関係者全員が強く認識しておりますが、JAFのラベリングによる規制もJMRC関東ジムカーナにおける複数の立て溝及び設定サイズ数による規制も残念ながら十分な摩耗抑止効果を発揮しているとはとても言えないのが現状だと思います。

従来より色々な規制方法が行われてきましたが、タイヤの摩耗がコストアップの要因なので、やはりタイヤの数値として明確に線引きが可能なタイヤ摩耗係数を基準に規制する事が最も有効だとの考えに至りました。

つきましては、米国のタイヤ規格である「UTQG」の摩耗係数「トレッドウェア」を利用する事を提案いたします。(色々と考慮した場合、トレッドウエアの数値による線引きに関しては「300以上」が望ましいと思っています。)

トレドウエア300以上での規制により現状の摩耗が早く、コストの高いタイヤは全て排除することが出来ますし、より安価な海外タイヤでも戦闘力が確保できる可能性が大きく広がると考えます。

ただ、一部の国内メーカーでは対米輸出を行わない関係からUTQG規格を取得しないタイヤが存在しますが、個々のメーカーの都合を一々考慮していては、ジムカーナの将来は無いと思いますので、JMRC関東ジムカーナ部会の英断をお願いしたいと思います。

なお、この規定は事前の告知が必要だと思いますし、関東の全シリーズに適用すべきだなので、早めに告知を行い再来年の2019年シリーズより運用されるべきだと考えます。

以上、よろしくご審議の程お願い致します。

JMRC東京ジムカーナ部会所属 チームSTP代表 中村誠司」



この考えがベストだとは小生も思いませんが、従来の規制方法ではタイヤのランニングコスト低減は困難であるとの判断から、現状ではベターな方法だと考えています。

まずはUTQGのトレッドウェアでの規制を採用し、規制数値は300には拘らず、規制数値は皆で検討する方法でも良いと思っています。

なお、UTQGのトレッドウェアでの規制の最大のメリットは数値がタイヤに必ず刻印されている事だと考えます。(現物での証明が可能なので主催者にもエントラントにも適合確認は非常に簡便だと思います。)

コメント

_ y.m ― 2018/01/18 21:58

先日のブログ拝見しましたが、こんなことしてもイタチごっこになるだけで、なんの解決にもなりません。
結局タイヤメーカーは二歩三歩先に行っているのです。
それ相応のタイヤを用意してくると思います。
もしこれが関東地区限定ならそんなことないと思いますが、全日本にまでタイヤ規制が現状より厳しくなったとして、タイヤメーカーが何もしないわけがないと思います。
なにもしない=ジムカーナというモータースポーツ競技からの撤退を意味します。まぁ、縦溝規制の頃からあるタイヤメーカーは手を引いたかのように規則に合わせたタイヤは作らなくなりましたが。
結果的にそれ専用のタイヤが出来コストアップするだけですし、下手すればタイヤメーカーが離れていくことだってあり得ます。
またユーザーからしたら、すこしでもアドバンテージが欲しいがために、タイヤの加工、例えば溝ギリギリまで削ってタイヤ剛性をアップさせたりなどの行為が出てくることさえあります。
タイヤを意図的に削ることは違反ですが、ありえない話ではないと思います。
それをしないと勝てない流れになってしまってはそれこそ常にフレッシュタイヤの浅溝化が進みコストアップに繋がると思います。
実際問題、86BRZレースやvitzで上記の行為が行われてると聞いたがとかあります。もうそのようなことは実際怒っているのです。
現状で僕が一番いいと思っているのが中部の東海、北陸シリーズで行われてる銘柄規制の明確化だと思います。
全日本、地区戦、ミドル戦のすみ分けがなされてるのであれば銘柄規制の明確化での対応が一番いいとおもいます。
あれダメこれダメと言わず、メーカーでタイヤのすみ分けをしているのですから、そのタイヤレベルで銘柄を指定していく流れが個人的にはいいと思います。

_ 某社長 ― 2018/01/18 22:48

コメント有り難う御座います。タイヤの銘柄指定による規制に関してはG6ジムカーナの開催当初より行ってきましたが、JMRC関東ジムカーナ部会がある銘柄を規制したときに、製造メーカーから文書によるクレームが送られてきました。国内タイヤメーカーの主張では「Sタイヤと言う区分は無く、一般公道を走行できるタイヤには区別はない。」との事なので、「何となくこのタイヤはダメです。」と言う曖昧な規制は出来ないことになりました。小生も今回の意見書が100%正しい方法とは思っていませんし、タイヤメーカーが本気になれば元の木阿弥になることも十分承知しています。ただ、今のままでは将来的にジムカーナの火が消えると懸念しての意見書提出です。小生としてはコメントしたとおり、この規定案を全日本や他地区に拡大して欲しいとは全く考えていません。全日本に適用すれば必ずタイトル奪取の為にタイヤメーカーが見境無い競争を始めると確信しているからです。

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