タイヤ規制に関する提言2016/11/05 08:46

現時点でJAFのスピード委員会では来年のPN車両のタイヤ規定変更に関しての決定はなされていませんが、中部のショップ系チームから下記のような提言がフェイスブックにて示されました。

一見複雑な内容なので知識のない人には理解しにくいとは思いますが、現在の問題点を解消すべく考え抜いた内容だと個人的に評価しましたので、掲載させて頂きました。

なお、本ブログへの掲載に関しては、チームルーズドッグス代表の武田氏の了解を得ております。





「こんにちは。チームルーズドッグス代表の武田です。
 
今日は、この場を借りて提案したいことがあります。

かなり長文ですので、しっかり読んでいただくと嬉しいです。

 先日の我がチームミーティングにて、チームとしての今後のラジアルタイヤについての議論、そして規制案をまとめてみました。

 この議論のキッカケとなったのは、ジムカーナ競技を中心としたモータースポーツに使用されるラジアルタイヤという最も重要なパーツの世界で起きている熾烈なメーカー間競争と、そこから販売されるタイヤが高性能ではあるが摩耗が激しく、運転技術向上のための練習もままならない状況が生まれているからです。

 今のままですと、所得に余裕のない若手がついていけなくなり、若手の台頭→全体の活性化という正常な流れが出来なくなります。

 また、JAF国内車両規則の393ページ、第3章 スピードPN車両規定の第8条タイヤおよびホイールの④項に、《タイヤは公道走行の許される一般市販タイヤとし、競技専用タイヤは使用しないこと》と、明記されています。

 現状、競技会で主流になりつつある最新のラジアルタイヤについての仕様説明、ならびにサイズラインアップの少なさを考えると、上記国内車両規則に明記されている競技専用タイヤに限りなく近いのではないか!?という疑念も、我々にはあります。

 そもそも、タイヤのラジアル化、PNクラスの創設の目的は、ランニングコストも含めたコスト削減であったはずです。

 それが、今はエスカレートしていくばかり。ドライバー技量が上がって、競技内容がエスカレートするのは大歓迎ですが、モノのコストアップは歓迎できません・・・・。

 そこで、チームとしてこの場を借りて、今後のモータースポーツにおけるラジアルタイヤの位置付けをする意味で、以下に記載するタイヤ規制案を提案したいと思います。

 今回は、タイヤ規制に留まっていますが、チームルーズドッグスの目指すところは、ワンメイク(コントロール)タイヤでの、ドライバー、マシンのガチンコの技量勝負が理想です。

 今回の提案にご賛同いただける方は、
メールアドレスrun@losedogs.com宛に、件名を《タイヤ規制》としていただき、所属JMRC名 主な参加シリーズ戦名 参加クラスを明記して、メールください。

 出来ることなら、賛同していただけるのであれば、この記事をシェアしていただくと幸いです。

 なお、競技ライセンスをお持ちでない方からのメールも大歓迎です。その場合は、どのようなイベント、またはシリーズ戦、モータースポーツに参加されているかを明記ください。

 集まったメールは、ご賛同者の声として各JMRCのしかるべき部署に代表して提出するつもりです。

 なお、今回の記事へののコメントは自由ですが、コメントに対する返信は、原則としていたしませんので、ご了承ください。

 では、我々チームルーズドッグスがまとめた《タイヤ規制案》です。じっくり、お読みください。


【タイヤ規制案】
ジムカーナPNクラス、それに準ずる競技会における
ラジアルタイヤ規制について。

作成年月日 2016/1015 2016/10/28修正 2016/10/31修正
 
作成者    チームルーズドッグス一同

 JAF公認競技(クローズド含む)において、JAF国内車両規則のPNクラス、またはそれに準ずると主催者が判断したクラス(例として、B車両、RN車両など)で使用できるラジアルタイヤについて、以下のように規制する。

① タイヤ
 公道を走行できる、一般市販タイヤとし、競技専用、もしくは類似した専用タイヤは禁止。
 タイヤは、日本自動車タイヤ協会規格も記載されているもの。またはこれと同等のものとする。
 なお、海外規格タイヤに変更する場合は、そのタイヤの最大負荷能力、静的負荷半径、それぞれが日本自動車タイヤ協会規格に同等、または許容範囲であること。

② サイズ
 当該自動車製造者発行の量産車カタログの同一車両型式に記載されるタイヤサイズを基本とし、サイズアップについては幅を最大10mm、ホイール径を最大1インチまでとする。
 サイズダウンについては、数値による規制なく変更することが出来る。

③ パターン
 全周に渡って、2本以上の縦溝を保持し、各メーカーが証明する以下の日本自動車タイヤ協会規格の基準、またはそれと同等の海外規格を満たすこと。
 転がり抵抗 c 以上 ウエット性能 b 以上 トレッドウエア 200以上

 トレッドウエア(TREADWEAR)とは、タイヤの寿命を表す数値で、日本国内での表示義務はないが、アメリカでは義務があるのでアメリカ販売のありモデルについては、サイドウォールに表示されている。
 表示例 TREADWEAR 200
 この数値は、少ないほど摩耗が早く、タイヤの寿命の指針となる。
 国内販売されている全てのタイヤに表示されているわけではないので、表示のないタイヤについては、各自で販売会社などに確認して、各競技会場にて証明できるようにすること。
 個人で証明ができない場合は、各JMRCジムカーナ部会に判断を委ねることとする。
 注)トレッドウエア200という数値の根拠は、現在のようなタイヤ競争の熾烈化、タイヤの摩耗の激しくなかった2015年以降を顧みたときに、参加者が主に使っていたラジアルタイヤの数値を根拠としました。(練習走行も含み、年間使用セット数が、3セット程度)

④ サイズラインアップ  
カタログ記載サイズのラインアップは、20種類以上のタイヤとする。

 貴重なお時間をお付き合いいただき、ありがとうございました。

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